小児歯科

乳歯はいずれ生え変わる歯ですが、だからといって「抜歯するような重度の虫歯になってしまっても問題はない」ということではありません。乳歯には永久歯とは違う役割があります。

乳歯にも重要な役割

乳歯は永久歯に比べて寿命の短い歯ですが、永久歯と同じぐらい重要な役割を果たします。生え変わるということは、顎の成長に合わせて、より大きな歯である永久歯にバトンタッチをするためにあります。そのため、乳歯の状況により永久歯にも影響が及ぶことがあります。

乳歯が生え変わることは、決して「どんな虫歯になってもリセットできる」ということにはなりません。永久歯を大事にすることは、乳歯を大事にすることから既に始まっているのです。


役割1 よく噛むこと

歯の役割といえば、まず始めに噛むことです。噛むことで食物がよく消化され、脳や顎の発達を促します。

虫歯や噛み合わせが悪い歯をかばって咀嚼を行うと、噛む顎が偏ってしまい、顎の間接には良くありません。健康な歯で左右バランス良く、しっかり噛みましょう。


役割2 永久歯の誘導

乳歯の生え変わりの時期には、乳歯の根が吸収されて、ほんのわずかなきっかけで抜け落ちます。そうして自然と次の永久歯が生えてくるのです。

乳歯の重度の虫歯は下の永久歯にも感染します。乳歯も永久歯も、虫歯は歯を蝕むだけですので、直ちに治しましょう。


役割3 発音

虫歯で抜歯などをして、長い間次に永久歯が生えてくるまで隙間があると、発音にも影響が及ぶおそれがあります。舌が歯の隙間から出ることを覚えてしまうと、それが発音の癖となってしまうのです。

言葉を覚える大切な時期ですから、発音を助ける歯も大事にしましょう。

乳歯を守るための治療例

乳歯は永久歯に比べて柔らかいので、その分虫歯の進行も早いのです。虫歯の進行が早いということは、それだけ歯の痛みがお子様の生活の質(Quality of Life)を急速に下げる結果になりかねません。

お子様のうちに、これから生涯付き合っていく歯に対するケアの習慣を付けることが大事です。当院では少しでも虫歯に強い歯にするための処置をおこなっております。


ブラッシング

虫歯予防の最重要事項は正しいブラッシングをすることです。特にお子様はまだ器用に歯ブラシを使えない等、技術的な問題もありますのでブラッシングのチェックをしてあげてください。

また、正しいブラッシングは大人でもできていないこともありますので、お子様だけでなく、是非親御さんにも一度歯科医にて染め出し液を使ったブラッシングを受けていただくことをお勧めします。


フッ素塗布

フッ素とは、ナトリウムやカルシウムなどと結びついた化合物の形で日々わたしたちが食品を通して口にしている栄養素です。乳歯の柔らかさを補うために、このフッ素化合物を塗布して、虫歯になりにくい歯にすることが出来ます。

歯磨き粉にもよく含まれているフッ素ですが、細菌の活動を抑え、溶けたエナメル質を修復し、歯質を強化するなど、虫歯の発生を防ぐ効果があります。


シーラント

フッ素とは、ナトリウムやカルシウムなどと結びついた化合物の形で日々わたしたちが食品を通して口にしている栄養素です。乳歯の柔らかさを補うために、このフッ素化合物を塗布して、虫歯になりにくい歯にすることが出来ます。

歯磨き粉にもよく含まれているフッ素ですが、細菌の活動を抑え、溶けたエナメル質を修復し、歯質を強化するなど、虫歯の発生を防ぐ効果があります。